2006/9/23 土曜日

風景写真論 (3)

Filed under: 今日の一枚 — kurasan @ 16:22:44

 中高年というより会社をリタイアした年齢の私から見ると、年金生活者(老人と言うのが失礼なので)たちのカメラマンの群れに私もたびたび遭遇している。朝早く、戸隠森林公園を一回りして、みどりが池に戻ったら、たくさんの三脚が池の一部に並んでいて、ちょっとびっくりしました。鏡池などは、いつ行ってもカメラマンを見かけない日がない。紅葉の時期ともなると、池のまわりをカメラの三脚が取り巻く。そして、たいてい私より年配の人が多い。「なぜ、写真を撮るの?」と聞いたらなんと答えるだろう。私と同じように、「健康のため」と答えるのではないだろうか。あるいは、「趣味ですから」と答えるのかもしれない。

 しかし、彼らを突き動かしているエネルギーはいったいなんなのだろう。健康のためだけならば、他にも道があるだろう。そう考えてくると答えが見えてくる。その答えは、「自然に触れ合いため」。たぶん山登りをめざす中高年もやはり自然に触れたいためなのだろう。それは、昔から繰り返された問い、「何故山に登るのか」という問いの答えにつながるものだろう。

 エコノミックアニマルとして、抑えていた自然とのふれあいの喜びが、自分の時間を持てるようになって、一気に噴出してきた結果なのではないだろうか。それは、生き物としての根源的な要求なのではないのか。

コスモス 黒姫コスモス園

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