中野 重治
赤まんまやとんぼの羽根を歌うなと
歌った詩人よ
今こそ私は歌うだろう
風にゆれるたんぽぽを
雨のなかにただよう金木犀の香りを
私たちにとってかけがえのないものを守るのは
権力でも階級に対してでもなく
人間
人間の欲望
中野重治の詩の呼びかけはいつも頭の中にあって、返歌みたい詩になった。名の知らない花をファインダーをのぞいて見てみるとどんな小さな花にも完成された美しさがあり、驚いてしまう。こういう自然がひとつまたひとつと失われていく気がする。上の写真は、タンポポではない。長い茎の上に花をつけているブタナという名だそうだ。道路沿いに見かけて、タンポポの一種類かと思っていたら、なんとも悲しい名前なのだ。
トラックバック URI : http://kurarinet.com/wordpress/wp-trackback.php?p=13
コメント (0)