読むこと

退職して、時間ができたのだから、大いに読書をしようと図書館からも張り切って借りてきたりしているが、むしろ退職前よりも読書量が落ちている気がする。今まで読書をする時間は、眠りにつく前布団に入って読むのだが、最近は、横になるとすぐに眠くなってしまう。会社にいるときは、デスクワークだったが、最近は、少しでも歩きたいと思っていて、写真を撮りに行くことも多く身体を動かしているため、すぐ眠くなるようだ。これは、いい傾向なのだが、読書時間が減っている。

「晴耕雨読」という言葉があるが、天気が悪いと写真を撮りに行かないで家にいようという気持ちになるので、まさにそういうときに読書をするべきだが、そんな時間には、パソコンと将棋をしたり撮りだめたビデオを見たりとかで、なかなか読書につながらない。

もう少し、生活が安定してくると、読書をゆっくりする気になるのかもしれない。朝から写真を撮りに出かけて、夕景を撮るまで本を読んで待機するなんて言うのもいいと思う。これから気候がよくなれば、湖畔のベンチで読書するなんていいではないか。

読むものは、時間ができたらもう一度読み返そうととってある本がたくさんある。ただ、カミユとかカフカとかドストエフスキーなどの実存主義の作家のものが多い。若いころと今では、問題意識も違うだろう。ただ、死には近づいているわけで、また違う発見があるかと思う。実存主義にかぶれたあと仏教の本を少し読んだが、パスカルやキルケゴールのような神を肯定する実存主義のほうが共感するのかもしれない。

小説というものをまるきり読まなくなって久しい。村上春樹など一冊も読んでない。吉本隆明はよく読んだが吉本ばななは、少し読んで放り出してしまった。気に入るとその作家の作品を端から読むところがあり、日本の作家というと武田泰淳とか椎名麟三などの第一次戦後派と呼ばれる作家群をよく読んで、そのあとは、大江健三郎を読んで小説から離れた気がする。五木寛之は、随筆は今でも読む。「青春の門」は、どこまで読んだが、途中で読む気がしなくなった。

こんなふうに書いてみると、少しずつ読む意識が高まってきた。

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