WhiteBOX設定編/(11)Webmail-1 のバックアップ(No.1)
- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- WhiteBOX設定編/(11)Webmail-1 へ行く。
- 1 (2008-06-30 (月) 15:46:39)
- 2 (2008-06-30 (月) 15:46:39)
WebでMail、まずはインストール †
- メールサーバはWWWサーバと並んでメジャーなサーバ機能です。昔から、Sendmailという有名なソフトがありますが、なかなか設定が面倒といわれています。古いだけに、セキュリティも不安だという風評もあります。また、ふだんプロバイダのメール使ってると、新たにメールアドレス作っても使うかな。。。。と余分な心配もします。
- なかなか手が付かなかったのですが、Webmailに行き会って、これなら一丁やってみるかという気になりました。
- Webmail 文字どおり、Webでメールの送受信ができるサーバの構築です。ユーザはWebブラウザだけあれば、どこでもいつでもメールができます。(Yahooメールやgooメールなどでやってるのと同じやり方です。)
- たまたま、Redhat後継のFedora用のセットアップガイドを見つけたのがきっかけです。このとおりやればいけるな(シメシメ)と思ったのが、運の尽きでした。微妙に環境が違っていて、無事動くまで大ハマリとなりましたが、最近は、その抜けるまでのプロセスが少しは楽しいと感じることもできるようになりました。(2005/3/12記)
Webメールサーバの構成と特長 †
- WWWと比べると、メールサーバ関係の構成はやや複雑です。プロトコルが複数存在することに起因しますが、複数のソフトの連携でサービスが成り立っています。
- 一般のプロバイダ(ISP)利用のメール送受信の仕組みを簡単に書きますと、次のような3ステップあります。
①送信:メールソフト(Outlook Express)→ 自分のISPメールサーバ(SMTP)
②転送:自分のISPメールサーバ → (中継)→ 相手のISPメールサーバ
③受信:相手のISPメールサーバ → 相手のPCのメールソフト
- このうち、①と②を受け持つプロトコルが SMTP で、③が POP3 です。メールサーバというときには、必ず、この2つのプロトコルに対応したソフトが必要になります。 ちなみに、SMTP:Send Mail Transfer Protorol POP:Post Office Protocol
- よく、メール受信は私書箱にたとえられます。届いたメールは、郵便局のように配達してくれるのではなく、ISPのサーバで保管されているだけです。メールソフトを起動して私書箱へ取りに行く形を取ります。すると、新着メールはPCの方に「転送されて」私書箱から消えます。これが POP3 の機能です。
- 今回のWebメールは、③の部分が大きく異なります。POP に代えて、IMAP:Internet Message Access Protocol というプロトコルを利用します。サーバサイドメールとでも言いましょうか、ブラウザで私書箱を「見に行くだけ」で、メールそのものはいつまでもサーバ側に保存されています。その分、サーバの負荷は重くなるのですが、ユーザの方にはいくつかのメリットがあります。
- メールソフトの設定がいらない
- いつでも、どこでも、ブラウザがあればメールチェックができる
- 同じく、過去メールのチェックができる
- タイトルだけチェックして、削除することもできる
- メールボックスを共有することができ、簡単なグループウェアのような使い方もできる
- IMAPそのものは、実は、従来のメールソフト(Outlook Express等)でも対応していますが、今回はWeb画面でメールサービスを提供するための、サーバ側に独自のソフトも必要になります。
- 実際にインストールしたサーバソフトは次の3つです。
- SMTP:Postfix
- IMAP:imap2002d(UW-IMAP)
- Webmail:squirrel-mail
Postfixのインストールと基本設定 †
- WhiteBOXをインストールする時に、メールサーバ(Postfixを指定しておいたので、既に入っていました。
- 基本設定ファイルは、/etc/postfix/main.cf 1本です。主要な項目は以下のとおりです。
- ホスト名を設定
myhostname = kurari.kurarinet.com
- ドメインを指定する
mydomain = kurainet.com
- 信頼されたネットワークを指定、基本的にローカルネットワークをnetwork/maskで記述
mynetworks = 192.168.1.0/24,127.0.0.0/8
- mailboxの指定
home_mailbox = Mailbox
後で分かりますが、これが問題の根源でした!!
- ホスト名を設定
UW-IMAPのインストールと基本設定 †
- 当初は Postfix とセットで「Dovecot」というPOP/IMAPサーバソフトをインストールするサンプルがあったので、このとおりいけると思っていたのですが、残念無念。。。WhiteBOXには、Dovecotのパッケージがありませんでした。
- このあたりがLinuxのいやらしいところです。ディストリビューションでサポートしているパッケージがあれば、それを丸ごとセットアップするだけで済みます。ないときは、ソースを探してきて、コンパイルするという手がないわけではないのですが、パッケージの依存性とか面倒な問題がいろいろあって、はまりだすと素人の手には負えなくなって無間地獄に落ちてしまいます。
- そこで、さっさと方針転換しまして、デフォルトでインストールされてた UM-IMAP(imap2002d)を使うことにしました。これはこれで、結局のところ、はまることにはなるのですが、、、。
- WhiteBOXには、最初からインストールされていました。とりあえずそのままですが、サービスの起動だけします。
# /etc/init.d/xinetd start
Squirrelmailのインストールと設定 †
- これは対応パッケージがありました。まずは、インストール。
- PHPで動くので、これを有効にするため、apache を再起動します。
- 設定は、スクリプトファイルを実行する
/usr/share/squirrelmail/config/conf.pl
- メニュー形式で対話型の設定です。ポイントは以下の3点。
- Organaization Preferencesでサインアウトページの指定と言語設定
5. Signout Page: /webmail Webmailのデフォルトディレクトリー 6. Default Language: ja_JP
- Sever Settingsでドメインと IMAPサーバの種類を指定
1. Domain: kurainet.com ドメイン名を指定 10.Server: uw サーバソフトのパッケージ名を指定
imap2002dは、別名 UW-IMAP(University of Washington's IMAP server)といいます。設定上は uwです。 - Folder Setteingsで UW-IMAPを利用する場合の基本設定
1.Default Folder Prefix : mail メールを保存するフォルダーを指定する 2.TransferFolder : Trash 4.Sent Folder : Sent 5.Drafts Folder : Drafts
トップページに戻り、保存して終了
- Organaization Preferencesでサインアウトページの指定と言語設定
- WebMAILの動作確認は簡単です。ブラウザから http://kurarinet.com/webmail/ で、以下のようなトップ画面が表示されればOKです。
DNSとルータの設定も忘れずに †
- サーバのソフトは以上ですが、メールサーバは他のサーバと直接データの送受信をしますから、DNSへの登録と、自宅ルータの必要なポートを空けておかないと通信できません。
- DNSは、ドメインを取得した Value Domainの無料サービスを利用しています。その管理画面にMXレコードを追加します。
ホスト名 ターゲット タイプ MX設定 kurari 43.244.209.48 A @ kurari.kurarinet.com. mx 10
- また、ルータを設定変更して、メール関係のサービスポートを開けないと外部からの接続ができません。
プロトコル ポート番号 SMTP 25 IMAP 143
- メールサーバを立ち上げたときは、スパムメール対策が必須です。PostfixはデフォルトでOKですが、念のため、第三者中継の調査サイトでチェックをしておきます。
- ルータのポート設定を変更したときは、このサイト でスキャンをかけて間違いないか確認します。
(続く)