WhiteBOX設定編/(10)WebDAV のバックアップ(No.1)



WebDAVとは?!

  • サーバの機能追加で真っ先に考えたのは、FTPでした。ただ、セキュリティがどうだとか、ユーザ側のソフトの設定や、サーバ側のユーザ管理が二重化するなどもあってどうしようかな。。と悩んでいるところで「WebDAV」なるものに出会いました。
  • WebDAVとは聞きなれない言葉でしたが、簡単に言ってしまえば、インターネット上でファイル共有ができてしまうサービスです。正式には、「Web-based Distributed Authring and Versioning」の略で、「WWWにおける分散オーサリングおよびバージョン管理プロトコル」と称するもので、単なるファイル転送ツールではなく、いろいろ拡張性を備えているそうです。
  • が、難しいことはあまり気にしない(^^)  HTTPベースのサービスで、とにかくシンプル、アップロードやダウンロードが簡単にできるくらいの理解で行きましょう!というわけで、それいけドンドンとインストールしました。
  • 実は、1月上旬から試験運用に入ってまして、Aさんにも試験を手伝っていただきました。クライアントの設定等は最後に書きますので、よろしければお試しください。(2005/3/7)

WebDAVのモジュール確認

  • Apacheの2.0系では標準で対応しており、WhiteBOXをインストールした段階で標準的にはDAV関連のモジュールも組み込まれています。まずは、その確認です。
  • httpd.conf をチェックします。以下の2行がちゃんとあることを確認します。
    LoadModule     dav-module
    LoadModule     dav-fs-module

WebDAV用ディレクトリーの作成

  • 公開するフォルダーを作成しておきます。今回は、html配下に dav/ というディレクトリーを作成します。また、Apacheの実行権限を指定しておく必要があります。
    # mkdir /var/www/html/dav
    # chown apache.apache  /var/www/html/dav     《重要》

Lockファイルの編集

  • Lockデータベースを格納するディレクトリーを作成します。これは、WebDAVでファイル共有した場合に、同じファイルを二人同時に操作できないようにするためのものです。
  • httpd.conf に記述されている ディレクティブ を見たところ、
    <IfModule mod_dav_fs.c>
       DAVLockDB /var/lib/dav/lockdb
    </IfModule>
    という、デフォルトの記述が既にあり、対応するディレクトリー自体も存在していました。そこで、そのまま使うことにして、Apacheの実行権限だけ指定します。(Apacheが書き込める設定になっている必要があります。)
    # chown apache.apache  /var/lib/dav     《重要》
    実際にWebDAVを起動すると、以下のようなファイルが2つ生成されます。
    lockdb.dir  lockdb.pag

ディレクティブの編集

  • httpd.confに、以下のような、項目を追加します。
    Alias /files   "/var/www/html/dav/"
     <IfModule mod_dav.c>
       DAVMinTimeout 600
       <Location /files>
          DAV On
          Order deny,allow
          Deny from all
          Allow from all
       </Location>
     </IfModule>
    Aliasで、公開するディレクトリ名と絶対pathを指定して、ディレクトリー /files でWebDAVを有効にする設定です。(あとはオマジナイ^^;) これでApacheを再起動すれば、WebDAVが使えるようになります。

アクセス制限

  • このままでは誰でもアクセスできてしまいます。メンバー限定とするため、別途、パスワードによるアクセス制限をかけておきます。(詳細はこちらのアクセス制限を参照)
  • なお、本来は、SSL をベースにしたセキュリティの高い環境での運用を考えるべきだと思います。(インターネット上で、CUG的にサーバ運用する場合の前提条件ですが、この話はまた改めて、ということで。。)

クライアントPCの設定

  • アクセスURLは、http://kurarinet.com/files/ となります。でも、いきなりブラウザでアクセスしても拒否されます。PCにも、わずかですが設定が必要になります。
  • WindowsPCの場合の設定は以下のとおりです。標準機能のWebフォルダーです
    1. 「マイネットワーク」を開いて、左側の[ネットワークタスク]から[ネットワークプレースを追加する]をクリックして、 PC1.jpg
    2. [ネットワークプレースの追加ウィザード]を起動します。[次へ]で、 PC2.jpg
    3. そのまま、[別のネットワークの場所を選択]で、次へ PC3.jpg
    4. 「ネットワークプレースのアドレスを指定してください」にURLを入力します。
      クラリNETの場合は、http://kurarinet.com/files/ となります。 PC4.jpg
    5. 次に、実際にサーバ接続に進み、認証画面が出るので、いつもの ID/PW入力して下さい。
    6. OKだと名前の確認が出て(適当に変更可)、名前をつけて保存します。 PC5.jpg
    7. アイコンができれば完了です。
  • 設定はこれだけです。できたアイコンをダブルクリックするだけでサーバの共有フォルダーが開きます。 PC6.jpg

WindowsXPでの注意事項

  • 何事もなく終わればいいのですが、うまくアイコンが作れない場合があります。地球マークのフォルダーアイコンではなく、通常のLAN上の共有フォルダのアイコンができてしまう場合があります。
  • この場合は、以下の点を試してください。パソコンおやじからの引用ですが、
    なお、Windows XP では、下記のままでは 2項のところで
    ユーザ名の前にサーバ名が付与された認証画面が出て先に進みません。
    対策としては、「ネットワークプレースの追加」をするときだけ、
    「 WebClient 」サービスを停止してから追加作業を行えば問題は発生しません。
    その後、「 WebClient 」サービスを起動しなおして置いてください。
    ( http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;825382  参照 )
  • コンパネから[管理ツール]-[サービス]と進んで、[Web Client]チェックしてください。アイコン作成時だけとめればOKです。

使い方

  • downloadやuploadは、通常のWindowsOSのコピー感覚です。ドラッグ&ドロップでいけます。フィルダーの新規作成や名前変更も同様です。
  • ファイルをダブルクリックすると直接アプリで開きます。 .txtや .jpgなどのファイルを開くとブラウザが起動します。それ以外の場合は、それぞれのアプリが起動します。
  • AKIさんにも手伝ってもらって、送受信テストをしていますが、以下のような問題が時々起きます。
    • pptファイルを直接開くことができません
    • 文字化けフォルダができちゃったりします(ichimura 配下に残してあります、アクセスエラーが出ます)
    • 一部のファイルがコピーや移動できない
    • そうした事象が、私のほうでは再現しなかったりします。端末の環境差もあるのかなと思ってます。。。
  • 奥が深いというか、すっきりしないなぁぁ、、、興味があれば、いろいろ試して報告お願いします。なお、ユーザ名とパスワードは掲示板と同じです。

接続結果のレポやコメントはこちらへ(^^)


トップ   一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS   リンク元